Kuroi Shiro

お仕事としての漫画制作のスタンスなど

自分はコミティアで漫画を作ってネットに載せたりしてきたけど、
商業出版系に関わるとかはとても無理と思っていて
その理由の一つとしては日本の商業漫画制作のネームの工程がとても苦手なため。
ネーム工程のあるお仕事は今後一切お受けしない。

十数年前、漫画家目指してた時期があって、その時、数年間に本番原稿をほとんど作る事なく何十（百？）回もネームを修正し続ける所謂「ネーム修正地獄」を経験して、精神的に参ってしまって、漫画を仕事にする事は諦めて再就職した。

作る内容を事前にお伺いを立てて、キャラのセリフから一挙手一投足まで改変されていく事に抵抗があり、繰り返し修正をしていくうちに原型がなくなりもう自分の作品じゃない感じがして、物作りの考え方が合わない気がしたけど、業界内のマストのルールのようだったのでその業界から去った。

再就職後数年間漫画を書かなくなっていたけど、たまたま一次創作同人誌即売会コミティアに参加して「自分の脳内をストレートに結晶化して漫画を書く」、これこそ自分がやりたかった事だと思った。

漫画は紙とペン筆（自分は+Photoshop）さえあれば一人で作れるから本来主体性を大事にできる表現方法と思う。
今はネットでほぼ無料で全世界に発信もできる（カラー漫画でやりたいし）。

商業出版のやり方、編集者さんとかの職業的信念をとやかく言う気はないけど、自分は自己のメンタルヘルスを優先して商業出版系には関わらないようにしたい。
一度心が折れてしまうと前は少しは出来たことも全然出来なくなるものみたい。とにかく精神衛生上良くない。

あまりこういう私の取説みたいな事を書くのはどうかと思うけど、 今まで自分を見誤ってお仕事的活動に関係して結果トラブルになって終わりご迷惑をおかけするという経験を何度かしたもので一応書いておいた方がいいと思う。

これからも自分なりのやり方で主体性を大事にしてモノづくりを続けていく。今は個人で出来る事多いから
個人チャンネル発信に力を入れてネットで少しずつでもマネタイズしていく道を模索していきたいし、
それと同時に、既に作った作品を提供する買取型のビジネスモデルとかは可能なのかも模索していきたい。

社会人として理想と現実は区別して、目の前の契約上の責任を放り出すような事はしないように努めたい
けど少しでも早く理想的で継続可能な創作環境に近づいていくため自戒も込めてここに記しておく。

2024年5月21日 黒井白